福祉活動
日記

「プロフェッショナル」を観て

日付:
2009年11月17日(Tue)

11/17(火) 22:00~ 「プロフェッショナル」を観ました。時々観ているのですが、昨日はたまたまTVを点けていたら、作業療法士 藤原茂氏のお話がやっていて、とても感動致しました。藤原先生は、山口市でデイサービスセンターを開設されています。半身麻痺の方が多くいらっしゃいます。

プールやゲームにも工夫が凝らされ、 料理の上手な女性には、片麻痺になってしまった方に、片手でもできる調理法を教える係となって指導してもらったり、ご自身の名刺をお客様にお渡しして、施設案内係を引き受けて貰い、 2時間たっぷりと案内をしてもらう仕事をお願いするなど、ご利用者との関係、距離感が全く違っていました。藤原先生ご自身の介護についての考え方、ご利用者との関わり方、 バリアアリー(バリアをつくる)の考え方など、目からウロコ状態でした。

役割をもってもらう、責任はあるけれど、病気になった人生を、もう一度輝かせてほしいと、 介護者とご利用者という関係を越えて、 人と人との関わり方をされていることに感動致しました。

確かにご利用者に自らやってもらえるよう、働きかけるのは大事であると重々承知しているのですが、 私もヘルパー時代に経験があるのは、リハビリのつもりで動いてもらっていても、そこで転倒して骨折してしまったら、それも自宅で介護者が私ひとりで起きてしまったら、 私だけの責任では済まないこと、事業所にも迷惑がかかること、 ご家族にも大変なご苦労をかけることにもなると、 ついつい臆病になってしまいます。

自分の介護能力が足りないから、だから怖いというのもありますが、どうしても守りに入ってしまうのが日常でした。自分が担当する時間は、なるべく穏便に済ませて、 何事無く過ごせればそれでいいと思っていたし、ご利用者も苦労をしたくないから、あれもこれもできないからやってちょうだいっていう状態。悪循環になるとはわかっていても、どうしても甘やかし、甘えの関係になってしまいます。

藤原先生の介護は理想です。あのような現場で働けたら、どれほど楽しいだろうと思うし、やり甲斐も感じるでしょう。少しずつでもご利用者の心身の状態が改善されるのがわかれば、介護者としてこんな嬉しいことはないですもの。

だけど理想と現実とのギャップに疲れ、働きかけてもやる気が持てない、依存傾向のままのご利用者を見るに付け悲しくなり、そういうストレスが介護職離れを起こす要因にもなっています。素晴らしい番組を観られて、本当によかったなぁ~って思いました。あんな施設長さんがいらしたら、仕事も楽しいだろうなぁ。

なかむらひろこ

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